生産から商品化に至るまで、その期間1世紀にも及ぶフランス政府の支援を受け、Cognacのプロフェッショナル達はこの稀有の製品のアイデンティティや特殊性を守るための諸プロセスを断固として貫いています。 この誇り高い AOCCognacを名乗るに足る数々の制約・規定は、Cognac造りに関わるプロによって頑なに守られています。
CognacのAOCに関する法令
AOCCognacは主に次の3つの法令により規定されています。
- 1909年5月1日付法令の修正法:Cognacの生産地域の限定に関する規定
- 1936年5月15日付法令の修正法:AOCとしてのCognac、オー・ド・ヴィ・ド・Cognac、オー・ド・ヴィ・デ・シャラントに関する規定
- 1938年1月13日付法令の修正法Cognac生産地域内における細区分に関する規定
生産地域
Cognacの指定生産地域は1909年付法令の修正法によって規定されました。 それによりシャラント・マルティム県、シャラント県の広域、またドゥー・セーヴル県とドルドーニュ県のいくつかの地域が生産地域に該当しています。
セパージュ
Cognac、オー・ド・ヴィ・ド・Cognac、オー・ヴィ・デ・シャラントといった各AOCに認定されているオー・ド・ヴィ向けの蒸留用ワインは次のセパージュから作られます (1936年付法令) :
- コロンバール、フォル・ブランシュ、ジュランソン・ブラン、メスリエ・サン=フランソワ、モンティル、セミヨン、ユニ・ブラン
- フォリニャン、セレクト(この2種はセパージュ全体に対して各最大10%の認可)
産地、クリュ
AOCCognacの生産地域は、土壌の性質に沿って次のような名称でさらに分割されています(1938年付法令):
- グランド・シャンパーニュ / Grande Champagne
- プティット・シャンパーニュ / Petite Champagne
- ボルドリ / Borderies
- ファン・ボワ / Fins Bois
- ボン・ボワ / Bons Bois
- ボワ・オルディネール / Bois ordinaires または ボワ・ア・テロワール / bois à terroir
注:「グラン・シャンパーニュ」、「プティット・シャンパーニュ」、「フィーヌ・シャンパーニュ」、「ボルドリ」、「ファン・ボワ」、「ボン・ボワ」の各AOCに用いられるオー・ド・ヴィ蒸留用のワインは以下のセパージュを用いることが定められています(1938年付法令):
- コロンバール、フォリ・ブランシュ、ユニ・ブラン
- フォリニャン、ジュランソン・ブラン、メスリエ・サン=フランソワ、モンティル、セレクト、セミヨン(各種ともセパージュ全体に対して最大10%の認可)
醸造
- 補糖の禁止に関して(1936年付法令)
- シャラント県.............................................. 全面的に禁止
- シャラント・マルティム県.................... 同様に全面的に禁止ですが、さらにその旨の証明書も義務付け
- ねじ式圧搾機(連続式)での圧搾の禁止(1936年付法令)
蒸留

Cognacの蒸留は伝統的な2回の蒸留過程を経て行われます(1936年付法令)。
- シャラント式蒸留では1回目のブルイ(初留液)を再び蒸留します。
- 伝統的なシャラント式アランビックのパフォーマンスは30ヘクトリットル以下ですが、「ボンヌ・ショーフ 」といわれる2度目の蒸留では25ヘクトリットルを蒸留します。
- 蒸留による最大アルコール度(容量比)は 72 %(15°C) です。
- 蒸留の期限は、 収穫の年の翌3月31日です。
Cognacの商品化
Cognacの商品化にあたってはAOCとしての数々の規定があります。
貯蔵と熟成
- 熟成は全国Cognac事務局(BNIC)に確認を受けたシェ(Cognac独特のカーヴ)のみで行われます。これらのシェで熟成されたCognacには、輸出に際して法によりBNICのみが発行を許されている熟成年数・産地証明に相当するCognacの証明書が与えられます。 (2003年付法令)
- リムーザンまたはトロンセ産のオーク樽には目的別にセシルオークやコモンオークが用いられます。
- 熟成年齢の記帳・管理は全国Cognac事務局(BNIC)が行います(2003年付法令)。
- 商品となるCognacの最低熟成期間 : コント(compte)2 - 蒸留期間の終了日から起算して24ヶ月
商品化に際する規定
- アルコール度(容量比) : 消費者の手に渡る時点でフランス国内、外国とも40 %(1936年付法令)
- すべての添加物を禁止(1921年付法令)。但し、以下のものは除く :
- 希釈のための蒸留水やミネラル分を除いた水
- 最終的な仕上げのための糖、カラメル、煎じたオークチップ・エキス
- ラベルに表示が義務付けられているもの :
- 呼称(Cognac、Eau-de-vie de Cognac、Eau-de-vie des Charentes)
- 容量(使用可能な容量に関するEU決定第75/106を遵守)
- 目に付きやすい場所にアルコール度 ( % vol ) を表示 ( メインのラベルまたは裏のラベル)
- 製造者、容器・包装業者、販売者いずれかの名前または会社名およびそのEU内の住所 (EU決定第2000/13)
- そのAOC(原産地呼称統制) ただし、AOCCognacの名は既に広く周知となっていることから、グランド・シャンパーニュ、プティット・シャンパーニュ等の生産地制限のある製品以外はこの表示が必ずしも必要とされない場合があります。
熟成年数に関する規定

BNIC内の政府委員会の決定(1983年付決議)により、ブレンドされたCognacの熟成年数に従ってその呼称が決定されています。
フィーヌ / FINE
「Fine」という呼び名は葡萄またはりんごを原料とするAOCのオー・ド・ヴィのみに使用できます(例:フィーヌ・Cognac、フィーヌ・アルマニャック、フィーヌ・カルヴァドス、フィーヌ・グランド・シャンパーニュ、フィーヌ・プティット・シャンパーニュ、フィーヌ・ファン・ボワ、フィーヌ・ボン・ボワ等) (1928年付法令)。
注:
- 「フィーヌ・シャンパーニュ」はプティット・シャンパーニュとグランド・シャンパーニュのブレンドからなるCognacで、しかもグランド・シャンパーニュが50% 以上含まれるものをいいます。 (1938年付法令)
- 「グランド・フィーヌ・シャンパーニュ」は
「グランドシャンパーニュ」の規定と同義です。 (1938年付法令)
- 「プティット・フィーヌ・シャンパーニュ」は
「プティット・シャンパーニュ」の規定と同義です。 (1938年付法令)
AOCCognacに関する法令 
-
1909年5月1日付法令の修正法 -
1936年5月15日付法令の修正法 -
1938年1月13日付法令の修正法 -
1921年8月19日付法令 -
1928年2月20日付の法 -
1983年8月23日付のBNICの政府委員会の決定 -
2003年7月27日付決議(修正後)
こちらもご覧ください
指定生産地
蒸留
葡萄の収穫
熟成
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